世界の輪郭に溶ける

社会とうまく馴染める距離を探しています

【スキル棚卸し】未知の業務に取り組む時に自分はどうしているのか

社会人二年目になったタイミングで新規事業開発部に異動となってマーケ担当になった(簡単に言えば、事業が伸びることなんでもやれってことだけど)際に、自分はある種の専門性を身につけるようなタイプの人材では無くなったと感じた。その時の自分はこう言った。

「専門性に依存しない働き方を僕が選択する限り、僕の専門性は能力開発スキルだ。」

この働き方はとても「コンサルタント」的な職業にありがちのように思えるが、実はとても社長的な働き方だと僕は思う。もしくは、事業部長とか、役職者はこうでなきゃいけない。

はっきり言ってしまえば、ごく浅い社会人経験から創業して数年が経っていたとしても、営利企業で営業もしたことがなければ採用もしたことがないわけで、塩梅が異なる中でどのように事業推進をしなきゃいけなかったのかについて、せっかくのお盆だし生産的なことをしてみようと思った。

 

 

 

業務範囲の認識
  • 営業
    • BDR(全任せ。潜在課題や将来課題について先回りしておく)
    • SDR(担当)
      • BtoBマーケ(検討・検証をやりつつ配置・採用に口出し)
      • 営業ツール作成(LPとか動画とか)
      • アポ率改善の施策想起・実施
    • 営業オペレーション
      • KPI設計(大枠だけ伝えてあとは任せ)
      • 業務プロセス設計(大枠だけ伝えてあとは任せ)
      • 報酬設計(課題がある時に口出し)
      • 求人優位性の構築(自分が決定採用基準、採用決断は任せ)
    • FS(全任せ)
      • 営業資料作成(今回は業者入れて自分が担当)
      • SFA・CRMの改善(notionで設計してある)
      • 営業受注率改善の課題設定~施策想起
  • 商品
    • マクロ経済動向の把握(日常)
    • 市場把握(日常)
    • マーケット選定(済)
    • プレイヤー調査(済。競合が入ってこれないビジネスモデルにする)
    • ビジネスモデル組成(3年はかかった。今も受注率改善に課題)
    • プロダクト価値向上の付加価値(オペ・ケーパ・戦略に関わる)
  • 運用
    • 顧客接点(全任せ)
      • タスク進捗確認(モニタと効果改善の施策想起を同時に行う)
    •  流入(任せ。新規オペ構築時に業務品質を見る)
      • 有料
        • webマーケ(基本任せ。要件について口出し多め)
        • 都度検討
      • 無料(グロースは自分も関与)
        • SEO
        • SNS
        • 都度検討
      • 再訪
        • 都度検討
    • CVR
      • UIUX(自分が決めることが多い)
      • デザイン・クリエイティブ品質(基本任せ。要件について口出し多め)
    • 価格
      • セール・イベント(任せ)
    • データ分析
      • モニタ設計(インターン生に依頼したり)
    • 制作(任せ)
      • オペレーション構築(主担当大枠完了)
      • 進捗管理
  • 採用
    • 採用労働人口の把握(済)
    • 採用労働人員のニーズ把握(日常)
    • 雇用形態ごとの優位性把握(出せる給与範囲から想定される人材要件と1人材あたりのパフォーマンスを推定し、ニーズマッチがあるかを予想)
    • 業務分解ごとのフォーメーション作成(オペレーションと同時に検討)
    • 業務要件整理(オペレーションと同時に検討)
    • 職務要件整理(その業務ができるとしたら、具体的にどのような過去経験があれば良いか)
    • 採用面接・合否(部分的に関与。雇用形態や求人については判断含めて全任せしつつ、現場で判断に悩む際に自分が決める)
    • オンボーディング
      • まだ甘い部分があり検証中、マニュアル作成についてはオペに近く、自分が主体で推進。
      • オンボメンバーを担当として配置。
  • 全社人事制度(うっすらあるが業績やパスへの連動が未設計)
  • オペレーション(全ての業務に連動するので自分が考えている)
    • 無限。肝。後述。
  • 資金調達
    • 銀行借入(うっすらいろんな銀行回ってる。1年後2年後の借入額を最大化するために動いている)
    • 補助金(未着手。手があいてきたら)
  • 会計・経理(請求書・入金確認・仕訳は全任せ)
    • 振込業務(総合振込の対応中。極力クレカ・口座振替も、給与などはまだ自分が対応している)
    • 資金繰り(なににどれくらい使っていいかについての検討は事業状況ごとに都度判断)
    • 請求・入金業務の自動化(設計が未着手。アイデアはある)
  • バックオフィス
    • 法務
      • 係争2件(弁護士依頼も状況判断は自分が行う必要がある)
        • 録画出したり、ログ出したりとかしないといけない。
        • 質問に回答とかも必要
        • 結構大変。これ本当にコスパ合うの?みたいなの。
        • 予防法務が結局一番ってはっきりわかんだね。
        • こっちが債権側の時は、係争に発展している時点で負け。
      • 契約書レビュー(重要な契約書は必ず自分で確認。不明瞭な点はAIに聞いてる)
      • 契約書更新(契約締結段階で先方から修正依頼が来たタイミングで適宜判断)
      • リスクヘッジ都度検討
    • 労務
      • 社労士選定が遅延。雇用形態ごとに外せない論点を理解した上で都度キャッチアップ
      • 勤怠まわりも全任せ。振込のみ。
      • 労務は人員急拡大に備えてもっと強化すべきも、タイミングが今じゃない。就業規則をリッチにする必要があるので、うっすら決めておいてビジネスモデルにマッチするカルチャー設計ができていると思えた時にゴリッと推進。
    • 総務
      • オフィス選定(完了)
      • 備品購入・オフィス環境整備(思ったより時間かかる)
      • weworkにずっといたのでオフィス周りの業務は今回が初めて。自分が担当。備品購入などは自分でやったほうがはやいと思っちゃいがち。次やる時はオフィス移転計画を長めに引いた上で移転前後業務をプロセス設計して推進。内装業者等入れて多少コストかかっても判断だけで推進できるようにする。
  • その他都度発生するトラブルシューティング
  • その他メインKPIを圧倒的に改善するためにはどうしたらいいかを毎日考えている

 

考えたこと
  • 3期目に顧客接点に入るところに自分がいると絶対にダメだと感じた。当時は人が足りなかったから仕方ない部分もあるが、そもそも求人難度の高い状態で業績拡大を見込んだ自分が甘かった。そこからオペレーションを徹底的に作り込むべきと思うようになった。業務巻き取りで自分が入ったことがあるが、本当になにも良くなかった。
  • 営業は早期に自分が関与しない状態にしたかった。営業再現性を構築したかった。
  • アウトバウンドで絶対に組織化することを1期目のタイミングから決めていた。営業力さえあれば商品が変わっても生き残れると考えた。
  • 営業力=営業スキルというよりも、営業組織化能力の方がはるかに重要だと考えてかなり検証した。オペ設計が命。業務プロセス定義→マニュアル作成→オンボ体系化→報酬設計→雇用形態ごとの求人→採用基準→採用活動→入社オンボ→KPI管理→未達時課題解決
  • オンボーディングのリードタイムを短くすればするほど、柔軟性のでる組織になると考えた。
  • オンボリードタイムは最速で2週間(10日間)であるべきだと思いながら業務要件・職務要件を考えている。段階的に成長するようになるにはどのようなプロセスを経れば良いかと考える。2週間で立ち上がるのに必要な採用基準はなにかと考える。
  • まず未経験でワークする組織体系にするべきと考えた。
  • スポットバイトで業務を履行するにはどうしたらいいかを真剣に考えた。
  • 業務委託人材の集客に困ることがないので、社内でどのように管理し、業務発注を履行していくかについての体制構築が重要だった。スキルチェックも含めてかなり試行回数を経た上で塩梅がつかめてきている。
  • 可能な限り正社員の採用を絞るべきと創業初期から考えていた。今も大枠変わることはなく、AP・IN・委・SP(スポット)でワークするマニュアル・オペレーションはどうしたら構築できるのかについてずっと検証していた。
  • 正社員は総合職(キャリア)と一般職(ノンキャリア)で採用経路を分けるべきと考えるようになった。ノンキャリアの採用についてはAPから正社員登用する流れが理想。採用に踏み込んでみたこともあるが、、、一般社員のボトムレイヤーよりもAPのピンピンを採用する方にシフトしたほうが自社にマッチするのではと考えた。
  • APやSP・委託を中心に組織を組成するのであれば、東京については副都心エリアでの拡大が確定。新宿・渋谷に本社を構えることは確定したと思う。
  • 一方で、地方拠点についてももっと力を入れて進めるべきだと思っている。これは2期目のタイミングから自分がただやりたいだけというのもあるが。地域ごとに考え方や得意なことが異なるので、そのあたりをしっかり見極める必要がある。
  • 正社員の総合職採用は、現場ルーティン業務が大過なく履行されており、品質保証もされてきたあたりで、古参メンバーの権限委譲の時に移し替えていけばよく、総合職での採用時点でプレイヤー業務を期待する発想が少なくなった。
  • とはいえ、海外卸や新規ケーパ獲得といったミッションや、経験者が必要なプロダクト開発といったミッションではその限りではない。
  • 自分たちは販売職の人員をwebやITやAIの力を駆使してどうやってデジタル販売人員にすることで働き方を改善し、生産性も向上させるという事業ミッションを持っていると考えるようになった。
  • 財務三表が連動して考えることができるようになったタイミング(スプレッドシートでBS/PL/CFが連動している状態。これ多分-n期に入って経営企画とかやるタイミングまでイメージ湧かないと思う)で、起業家(事業のアイデアを持ち、売上を伸ばす力)から経営者(会社の将来的な成長をデザインする力)のスタート地点に立つことができるようになったと感じるようになった。
  • 具体的には黒字倒産のリスクが上がっているということでもあるが、役務提供のようなわかりやすい期日到来の発生ベースで計画するのではなく、PLが先立つことで入出金がズレて運転資金の必要性が認識できるようになったことで経営の見通しが明るくなった。
  • 営業においては自分が一次接点を持っているわけではないが、構造的に考えてどのようなインサイトがあるかを真剣に考えるようにしている。その結果を商品に反映して受注率の改善に努めている。
  • 事業検証段階では設計の意味がなかったのでしていなかったが、事業拡大段階では予実の精緻化が求められるようになると考えた。「これでヨシ」と言える段階は業務要件・職務要件が「これでヨシ」の状態で採用計画までブレイクダウンできること
  • ビジョンミッションについては自分の言葉で語ることがすくなく、よくないと思っているが、想いの強さは結構高いっぽい。自分ではあまりよくわかっていない。
  • 「なんのために」については話すと長くなってしまうのであんまり話していない。総合職のメンバーが深く理解していればよく、組織全体で浸透していなくても悪いというわけではないと考えるようになった。多様性の受け入れみたいな話になるが、コアメンバー以外のメンバーと協働して働くのにこちらの考えにいちいち共感していなくても良いと考えるようになったのは、器が広がっている証左と捉えている。
  • 社長はなんでもできるハイパー超人であるべきだと思っているし、自分ができるようになったことを惜しみなく他者の育成ノウハウに落とし込んで進めていくことができないといけないと思っている。
  • 「自分の手で苦労して身につけたものを、他人が労せずスキルを頂戴している状態が許せない」と思っているっぽい人にオペレーションはつくれないんだなとつくづく思った。その人は組織で働くとか組織つくるとかできないと思う。
  • っていうかスキルっぽいものを"苦労して"身につけた経験が少ない。誰かに教えることで新しい気づきが得られる可能性の方が高いので自分はそっちが欲しくてベラベラしゃべっちゃう。
  • スキルではないもの「人のことをどう評価するか」「異なる考え方やアプローチのどちらを選ぶか」「どちらにしたってダメージが起きる中でどのように決断するか」とかそういうことの方がよっぽど難しいし、自分のコアなところをぐりぐりされる感覚がある。そういうので悩んでいる以上、手を動かせば前に進むものに惜しさとかない。そういう人がカッコいいと思っている。
  • ある程度の能力(どこの企業でも経営陣になるくらい)がある人たちだったらスキルを身につけるのに苦労している人は少ないと思う。自分だからできているとは思っておらず、実務を高速でキャッチアップしてモノにするのが得意な人は自分よりもまだまだたくさんいると思う。なんつうか、そこじゃないんだよな。そこじゃない感がすごい。
  • 自分にできていないことをまず自分がやって、そのあとに渡していくというアプローチをとっているが、ダンボールをたたむとか、机を組み立てるとかにしたってそういうアプローチはとっておいたほうが後々良いと思う。自分がその業務に取り組むことで「人間だったらこうすれば良いな」「AI・ロボットだったらこういう形になるな」みたいなことをひとつずつ考えているし、EC領域だから梱包配送とか、ネットビジネス以外のプリミティブでフィジカルでフェティッシュな業務についてもオペ構築の発想を持っていないといけないと思っている。
  • 結果として事業スピードが落ちたとしても良いと考えている。自分がやりたいのは経営再現性を完璧に果たすことであって、それが将来の不安をかき消していると思っているから。
  • 業務ルーティンに落ちない業務や頻発して起きるわけではない業務は自分が引き受けることが多い。それは仕方ないことだと思っているから真剣にやる。

 

 

未知の業務に取り組む時に自分がどうしてるか

 

具体例:オフィス選定

  • 大前提として、自分たちの必要とする都内物件のサイズ・テナントは、人材や営業先や外注先の業者といった選択の中でも供給量が最も少ない決断になることが所与だと感じた。
  • しかもそのオフィスは建て替えることのない限り、少なくとも10年後もそこにある。
  • ひょっとするとオフィスの立地や条件は、不可逆性が高いわりに組織拡大のレバーになる可能性が高いんじゃないかと考えた。
  • ビジネス出発点の根本は都心オフィスビルの供給なんじゃないかと思った。店舗や地方になるとまた違う力学になるので、まずはスコープを都心テナントに限定した。
  • weworkに入った時に拡大のしにくさを痛感した。自分が創業したタイミングはまだセットアップオフィスとかがなかったので敷金12ヶ月とかがまだまだザラ。
  • 坪単価が2万円を切る物件だったとして、40坪で80万円。1000万円弱の敷金がなくなるというのは創業期には到底取れない選択肢。そうなるとSOHOとかになるが、採用や顧客の見え方に影響すると考えた。
  • weworkは当時のベストだったが、早期にBDRの組織化を検討して動いていても良かったかもしれない。
  • 営業受注タイミングやオペレーション状況、現預金残高を見ても今がベストなのはそう。weworkの契約満了で退去できるのも相当良かった。
  • オフィス入居は8月末をデッドラインにしていたが、最悪9月10月になっても良いと考えて動けたのはweworkに入居していたからだと思う。
  • オフィス選定は実は11月12月くらいからスタートしている。決まったのが6月とかなので相当粘った。結局2月に内見した物件に決めた。
  • 「なぜそのオフィスにすると拡大ができるのか」を考えながら内見していた。
  • 供給量が所与だと思っていたから、全ての物件をみたほうが方が早いと考えた。
  • 途中から「都内のビルは全部覚えればいいじゃん」って言い始めてた。
  • デベとブランドを押さえて特徴をインプットしたらそれ以外の発生条件について考えた。
  • エリア特徴についてもかなり調べていたと思う。
  • もともとは建て替え予定で退去日が決まっている物件に坪単価1.4万円とかで入るのがベストだと思っていた。
  • グロスは下げられるが、敷金がかかったり、FRが付けにくかったり、若干規模でかかかったり、内装いれないといけなかったり、内装コストが現預金を削ったりするのでやめた。
  • 供給が増えるタイミングはデベの竣工タイミングによって変わるので、5年前のベストが今のベストではないことがわかった。物件の供給状況はそのタイミングごとに異なるので、そのタイミングでのベストを追求するべきだと考えた。
  • 自分のタイミングはweworkがあらゆるAグレードビルに相当高い賃料で入って相当高い内装を入れてそこそこ高い賃料で貸し出している環境の中で、競合他社が対抗しているような状況だった。
  • 三井とかがコワーキングスペースをやったり、すみふもスタートアップに空きテナントを貸し出していくみたいなタイミングだった。
  • 本来であればベンチャー企業が入っていたはずのCグレードビルの空室が埋まらなくなってきたのも背景としてあるのか、セットアップオフィスが流行り出していた。
  • セットアップオフィスは敷ゼロにできたり、FR6ヶ月にできたりと大盤振る舞いだった。なんでそうなっているのかについて考えた。
  • 段階賃料の提案をセットアップオフィスと居抜き物件に当ててみた。後者については要望通りになったがセットアップオフィスについては期待通りにならなかった。
  • 支払い総額が同じなのに、どうしてと思ったが、会計知識が身に付くことで不動産の時価がどのように計算されているのかがわかった。
  • トータルで考えてセットアップオフィスはしっかり選定すればユーザーにとってはメリットが大きいと考えた。2月くらいのタイミングでセットアップに絞って、ギリギリまで探すアプローチに切り替えた。セットアップなら1ヶ月前でも入居できる事例を知ったことも大きい。
  • 自分たちは均し賃料で希望通りの金額になったので満足している。
  • 2月から検討していて埋まっていないのを理解していたから強気交渉をしかけることができた。埋まっていない理由についても考えた上で、その理由は吞めると考えた。
  • 自分でレイアウト図を作成したりとかする。何が要望なのかが見えてくる。
  • オフィスを探している初期段階は真に自分の求めているものがわからなかった。4月くらいになってから自分が求めていたのは「営業と運用が共存するオフィス環境をつくるにはどうしたらいいか」だった。それに気づくのに結構時間がかかった。
  • セットアップでも途中まで会議室が横並びではない物件を探して、1つの会議室を営業専用で活用する方法で想定していたが、執務スペースにパーテ仕込んだらいけるのでは?ということでコスト的にも可能だったので、そのアイデアで実現すると判断してすぐに決めた。

 

取り組み方(感想)

  • 未知の業務に取り掛かる時は相当時間的に猶予がある状態で、相当前倒しして進めている
  • マクロに至る所まで構造的に捉えることを習慣にしている。
  • 全体像が把握できるまでは「わかってない」とよく言う。
  • 販売側の思惑やメリットを理解できるまで「わかってない」とよく言う。
  • 相手の要望がなぜそうなっているのかを理解すると納得する。
  • 納得した上で自分たちの希望条件にマッチする相手を探す。
  • いない場合はどこで妥協するかを考える。
  • オフィス選定であれば理想は「内装コストもゲンプクも持ってくれる建て替え物件にFR敷ゼロではいる」とかになるけどそんなもんねえよっていうのは当然すぐにわかる(自分たちが営業しているとそんなもんねえよっていいたくなることよくあるのに)
  • 次に取り組むとしたらどうしたらいいかを常に考えている。オフィス選定をしていく過程で「次は140坪~200坪になるだろうから物件はここから探すことになるな、そうなると坪単価がいくらになって、内装コストはこれくらいなきゃいけないな、プロセスに落とすとnヶ月かかるから、バッファ込みでこのタイミングになったら動き出さないといけないから、今後も継続して物件状況は把握しておくか」みたいな感じでNAが定まっている。
  • 本質的なイシューがわかっていないとき、すごいモヤモヤした直観がある。そういう時はうっすら「なんか違う」と思っていて、言語化できない。
  • 本質的なイシューが言語化されるまで、「これでヨシ」にならない。これで良しにならないと意思決定しない。イシューを探し続ける。
  • わかるまで決めていない。わかってからは爆速で進める。
  • 法律とか労務とか、知識だけでなんとかなるやつは知れば済むから爆速で終わる。
  • 裁判官の心象に対してどうコミュニケーションをとるかとかが弁護士の方に聞いてること。契約書の際も相手の心象や社会常識を問うことが多い。
  • 構造的に把握したとしても、現場の現象として起こることはミクロな人々の感情で決まるので、「こう思うんじゃないか」という仮説に自信があったとしてもやってみるまではわからないよなあと思っている。
  • とはいえ人々がインセンティブ設計に応じて動いているのであればそれを想定して組めば良いと考える。
  • 構造的な把握が済んだらあとはアイデア勝負。とにかくアイデアを量出す。選択肢を量だしてベストかどうかを問う。
  • 時間がない状況でも、ギリギリまでベストかどうかを問う。ベストじゃなかったら決断しない。
  • 外部から見たらめちゃくちゃ優柔不断なやつに見えているし、ヒヨっているように見えると思う。実際ヒヨってる。
  • もう出し切ったこれ以上はもうないってなってその中から選ぶアプローチだったと思う。何回も「もうこれ以上探してもない」って言いまくってた気がする。
  • 世の中の社長はみんなそうだと思っているが、人と比べて圧倒的に考える量が多い。日常のあらゆることでも何かに紐づけて考える習慣ができているから、SNSとかで誰かがPRしていることからも因果関係とか背景とか、思惑を考えて、トレンドや時流の変化を読み解こうとしている。
  • 考える量が圧倒的に多いから考える質が高くなっており、すぐに結論が出せるようになる。未知の業務であっても、既知の情報から類推して仮説を立てて情報収集をするので、イシューの特定が早いように思う。
  • 言語化すれば実行はそこまで難しくないので、複雑性をどこまで細く要素分解するかを考えれば良い。競合がどこかの物件に入ったとか、知り合いの会社が桜ステージに入ったみたいなところから、なぜそのような決断に至ったのかを、自分の考える検討プロセスをなぞった上で「こことここに考え方の違いがあるからこう判断したんじゃないか、とするとこのような条件が得られているんじゃないか」みたいな予想をよくする。

 

 

まとめ

抽象度をあげてまとめると

  • 構造的に捉える
  • 筋の良い仮説を立てる
  • 業務プロセスに分解する
  • 業務要件に分解する
  • 業務人材要件に落とす
  • 採用要件・配置に落とす
  • スケジュールに落とす
  • 実行する

あれ・・・ロクヨンスキルだ・・・・

 

 

 

Q:もしまたもう一度創業フェーズをやるとしたらどうするか
結論:もう二度としたくない。でもあ〜新規事業とかやるってなったらやらないといけないのか。あ〜

やり方①

1.銀行借入もしくはJFCからの借入ができるように借金は返済しておく(重要)
2.おかねいっぱいあると楽だからお金いっぱい集める(重要)
3.もしまた二回目やるってなったら拡大を目指さないような気がする
4.もしまた二回目やるとしたらその頃には働かなくてもよくなってる時代な気がするから、好きなことしてるのかもしれない


やり方②:2020年当時と同じ条件に転生したとしたら、

  1. 採用労働市場環境をマクロで捉えることができるようになっているので、需給ギャップがおかしいところに参入する。(人の採用はイージーで、需要が顕在化されており、しかもニーズが強く、これからも需要が増えることが見込まれているが、なぜかみんながあんまりやりたがらないようなビジネスをオペレーション強固につくって利益改善する既存産業を見つける。そういうのは知らないだけで世の中にかなりたくさんある。)
  2. 上記条件が満たされているのであればドライバーとか、倉庫とか、塗装とかでも全然いい
  3. 建築資材供給とかやりたい。これは本業にもかぶるかもだけど
  4. 採用人員のコスト計画を出した上でどの程度コストがあれば数千万の純利益を1期目から出せるかを考える
  5. 人材紹介からの参入が間違っていたとは思わない。2020年の4~6月は一番人材景気が悪かったタイミング。集客CPAは悪くなかったのでCFをポジティブに持っていけなかったのはなんか仕方ない感じもある。余裕ができたら再開したいとも思う。
  6. とはいえ人材紹介はオペ強固になるのでキャリア形成しにくい。流動人員と需要もある程度天井くるのでストックビジネスやりたくなると思う。初期CFを確保して銀行借入で財務基盤つくるところまでならあり。
  7. とはいえ実業に興味があるのでそっちでやると思う。
  8. 新規業務であれば自分も実務に入る。飲食店舗とかだったら全然ホールキッチン全部やる。顧客接点とかはお願いすると思うがそれもキャリア人材が必要になる顧客接点業務は作らないようにモデル組成する。
  9. バックオフィスとかはDXできるしあらゆる業務はパッとオペ構築できる。3ヶ月もあれば今の環境に近いところまで再現できるからイニシャルの資金さえあれば全任せでスタートできる。自分が収益のところに入りつつ、早期にオペにしてシステムで自動化するアプローチをどっちみちとる。
  10. 前回よりもJFCと信金に絞って制度融資借入しておく。自己資本の蓄えがあるんであれば結構ガッツリ借入しても良いと思う。借入5,000万円/自己資本5,000万円=1億円BSスタートとかだったら結構なんでもできんなって感じする。正社員3人+APとかで1億作れるビジネスとか企画したい。はやくそうなりたい。

 

自分は経営能力を身につけることで食いっぱぐれを回避するという手段を選択したから、現時点の能力だけでも結構食いっぱぐれ回避できるようになってきていると思うのだけど、底知れぬ孤独感と不安感は常にあって困っている。なぜ消えないのか。。。

こういう性分の人間なんだと諦めて生きていこうと思っている。