世界の輪郭に溶ける

社会とうまく馴染める距離を探しています

明日には昨日思っていなかったような成長があってほしい

 

前回のブログ、社会人になって1年が経った - 世界の輪郭に溶ける から自分の心境に変化が起きたので、それについて引用しながら書く。

 

それと、成果発表も控えているため、この1.5年の振り返りは頻繁に行うのだけど、中でも1年目から1.5年目にかけては自分なりにまあまあ頑張ったような気がする。
あのブログを書いた当時はまさか自分が某バイトwebサービスから某バイトアプリに異動するとは思ってもいなかったんだけど、某バイトアプリに異動してから結構いい感じだったので、コンプラを遵守しながら頑張る。

 

成果発表に関してはまあまあ戦えるネタがある気がするんだけど、いろいろあって、勝つための発表をするのはやめようと思った。それは自分の生き方に反するし、もっと自分がどうしたいかっていう気持ちを大切にしないといけないと思った。

ここで記載するうちの一部が発表されると思ってくれたら良い。

webマーケティングに関して

「サイト全体を俯瞰した上でデバイス比較から白地を発見し、打ち手方針に繋げる」というもので、それ自体難度が高いため、相当力が付いたんじゃないかと思う。しかもこのお題目ではどうしても流入に着目せざるを得ないため、UXに閉じずに集客に染み出そうとしていることはいいことだ。webマーケティングのケーパは無料集客にしろ有料集客にしろ、「どんな施策があって、チャネルの特性はどうで、最適に運用するにはどうしたら良いか」を具体的に言えるレベルにはなっていない。

 
アプリに異動してしまったため、流入分析に関しては正直あまり成長したことはなかった。
ただ、流入に関しては弊社サービスの重要なKSFのうちの一つなので、小耳に挟む内容からおおよそのことは察せられている。大枠で言えば、流入施策に関しては効果検証に小回りが効かないという欠点があるため、大変そうな印象を日頃から受けていた。効果検証の設計が重要でそこしくると回転しにくいっていうのはあるとはいえ、今直面している問題はお察しの通り、もっと大きな話なので、書きたくてもかけない。

また組織構造的に改善ポイントがありそうなところについて、現場メンバーの社内UXに寄り添うことができたのは、組織施策を考えていく上で重要のように感じた。優秀な人材が気持ちよく働くために、経営課題の整理と現場までの下達は手を抜いてはいけないところだなと思った。なんもしてないけど。

 

BQについて

「BigQuery触って事業ログまでちゃんと見に行くくらい深い分析をする」か、「新しいことでROI的にもいけてるやつオラる」のどちらかあるいは両方の力が必要になっている。SQL自体は研修でも触れたので、去年ほど抵抗がないのが幸いしているのと、「3ヶ月の研修から帰ってきたら同期がBQ使ってオラついてた」ことへの焦燥感みたいなのがほどよくブレンドされて「やんないとアレだわ」感が湧いている。

これは分析が得意ないぶし銀の人からBQについて勉強をさせていただいたので、短期間で結構いいかんじにオラれるようになった。本当にありがたい。
sql文法が問題というよりも、弊社ログの複雑さが分析の難度を上げているだけなので、それを加味すると初手初手からいい感じにアレできるようになった気がする。あとは場数なんだけど、仕事の方がパツパツになってしまったので分析に時間をかける余裕がないのが実力不足。

でもまあとりあえずいけてるデータサイエンティストから「SQLも叩けないリーダー()」とディスられることはなくなったのが精神衛生上良い。「SQLが叩けるのであればpythonも覚えて欲しい」と注文を受ける分にはまあ、良いでしょう。たしかにできた方がモニタリングは楽だけど、そこまでケーパを侵食させるかどうかについては寿命と相談する。本音で言えば、僕が1ヶ月かけて実装するより半日でモニタリングできるようにしてくれた方がいいんじゃないかと思うので、できればやって欲しい。

関係構築のためには、歩み寄りの姿勢が重要だと思って日々勉強。ビジネスの話にもう少し興味関心を持って欲しかったら、自分の方から関心を寄せなきゃだよねっていうのが自分が大切にしていることで、多少苦手意識があったとしてもそこは頑張ろうと思って入社して、実際にその通りにできているから良いと思う。

 

 

UXデザインについて

デザインから企画まで一気通貫して見れる

アプリチームにきてから、企画段階からデザイナーさんとブラッシュアップするような体制だったので、体験についての考え方や、デザインで考えるべき着眼点など、様々なことを勉強させてもらっている。そもそも弊社デザイナーさんが企画面からも考えることができるっつーのは結構異次元なことだと個人的には思っていて、そういう環境にいられるのは純粋に良い。
切れ味の良いFBを受けると、「くうその観点はなかった!でもこれが気持ちいンゴ!」ってなる。
企画をしていくと打ち手の部分でデザイナさんがウルトラCを提案してくれることがあるんだけど、そういう時にチームでもの作っていくのは本当に重要なことだなと感動することがあるので、大切にしていきたい。
あと、デザイナーさんが大切にしている価値観や、目線が合うコミュニケーションスタイルとか、仕事の依頼の仕方とか、荒削りとはいえまあまあつかめてきたので、満足している。くしゃくしゃな状態でパスされるのにストレスを感じる人とやりがいを感じる人がいると思うんだけど、弊社デザイナーさんは後者の方が好きなので、パスの出し方がくしゃくしゃ一辺倒にならないように丁寧さもTPOに応じて使い分けられると良い気がする。

 
インフラ・環境構築について

インフラやアーキに関しては無知もいいところだろう。もし自分が意思決定をしていく立場であれば、アプリケーションに明るいこともさることながら、インフラや環境構築もカバーできていた方がいいことは確かだろう。

 ここに関してはなにもできなかったので、まだまだ課題だと思う。
最近になって、データを活用したR&D系の企画を担当しており、「ハッチを運用してホゲホゲの外部APIとDBを連携して障害を起こさないようにリリースしゅる」っていうのを開発DIRの人に依頼させてもらっているので、そういう人とコミュニケーションを取る過程で論点とか、SLAの観点とか勉強させてもらいたいなーとぼんやり。
ここに関しては「またフロント軽視の話してる・・」というコメントをいただいてしまった。僕の知識理解不足で誤解を生んでしまったのは申し訳ない。

 

 

スケジュール管理について

研修では自分の作りたいものを優先してしまいやんなきゃなことを後回しにする習性があり、それじゃ多分うまくいかないだろうってなってからスケジュール管理に厳しくなった。 

 
仕事のしたため癖があるのに関しては様々な要因があるので、そこに関しては検閲するけど、最近働いている時に「過去の自分が仕事進めておいてくれたから、80点から100点にするのに時間をかける余裕がある」っていう状態が頻発して、まあまあ良かった。
とはいえ下期に入ってから毎週「今日がヤマだ!頑張るぞ!」っていってそれが今日まで続いているのがツラ気持ちいい。仕事を前もって進めておくことの重要性は精神衛生を担保するのに大事。差し込みに動じなくなる。もしかしたらまだ暇なのかもしれない。優先順位の付け方は相変わらずそんなにうまくないけど。
でも最近社会人になって「仕事パツってて終わってないですすんません・・」っていう発言初めてした。「いつまでにやります」っていうのはなるべく確実に終わるスケジュールで申告しないとよくない。反省ポイント。

 

定性リサーチについて

定性リサーチに対して自分が担当する業務というものはないが、積極的にUTに参加させてもらうことによって「だいたいこんな感じで設計してモニタリングすれば良いのか」を知る機会をいただけているのがありがたい。実際にやってみないことには肌感覚もわからないので、新機能検討の案件があればその業務フローを一旦担当してみるくらいの機会を作ってみたい。

新機能の検討で定性リサーチを行った。
設計段階から実行段階まで担当の方に業務を依頼する形だったのだが、設計から実行まで参画させていただいているので、「検証したきは何で、それをどうコミュニケーションしたらリサーチ結果として引き出すことができるのか」っていうのを学ばせていただいた。やっぱ設計大事。ミスコミュニケーションでリサーチが無駄になってしまうのはプランナー側にも問題があるので、僕も真剣。
データ活用をしてほげほげをするっていうことも確かに大規模サービスならではの打ち手ではあるんだけど、デプスはプロダクト開発においてとても重要。ややもすると「定性調査はあくまでサンプル数n件でしかないから、、」と蔑ろにしがち。確かに「定性調査に時間をかけるならスループットあげてABで検証しようぜ」も言い分としては理解できるし、僕もどちらかといえばそちらの派閥に所属しているのだけど、
データからは見えてこないもっと感性的な、その場にいないとわからない手触り感があって、その手触り感から体験価値を再考したり、手応えと自信を感じていくといい企画に磨きこまれていくと思う。

ユーザーインタビューの機会は個人的には結構好きで、自分が担当している案件がない時にでも積極的に顔を出すようにしている。僕の場合、自分の考えと異なる意見に触れることで激昂してしまうことも時にはあるんだけど、ユーザーのことを知る際には全然別で、「その視点はなかったな〜」の数だけ学びがあるので、そういうものを得られると「また今日も少しだけ人のことを知れたな〜」と楽しい。
また、自分が持っている仮説に対して「こういうのがあったらすごい使うと思う!」と企画の意図をすぐさま理解してくれて、嬉しそうに語ってくれるのも、とても嬉しい。伝わったな!感がある。
そういう体験をしてしまうとtoCサービスをやり続けたくなってしまうので、つらいところがある。というのも、toCサービスは真っ赤っかなので主戦場じゃないよねっていう風に考えているのだけど、そのことをブログに書いたらはてブのメンテナンスによってかき消されてしまって残っていない。一定数興味がある人がいたら書く。

データと定性リサーチは有機的に絡み合わせることでその効果を最大化できるような感覚があるので、どちらか一辺倒になるのはよくない。何事も偏っちゃいけないんすよ。恋愛も、人間関係も。しらんけど。このバランス感覚は大切にして進んでいきたい。

 

 

資料作成に関して

ただ提案資料として、「複数シナリオが明瞭に描かれた上で定量目標に対して必要工数と開発方針を打ち立ててロードマップを引き、GMや部長レイヤーと承認を取る」にはあと3ヶ月くらいかかりそうな印象がある。

商品企画の検討をさせていただいていたので、部長やGMに承認をいただくための提案を何回かさせてもらった。個人的に自分が苦手意識を持っているところがここの「伝えるべきことを伝える」ところで、苦手意識がありすぎるから資料が分厚くなって言いたいことが逆に伝わらなくなったり、時間をかけすぎて本来できたはずの検証まで到達できなくなるといった反省ポイントが発生した。

下期に入ってから資料作成や伝える部分に関して研修を受け、その研修内容をアウトプットするまでの期間がとても短かったのが良かった。ただ、勉強濃度が高かったのだけど、なんだろう、「意思決定者が気にする論点がわからないから万全を期す」ことも確かに重要なんで「どんな切り口からも対応できるようにする」ための準備は営業提案だったら確かにそうなんだと思う。だけど、社内で必要なんだっけ?でいうとNO。偉い人だとビクビクするのではなく、その辺ほっつき歩いてるおっさん捕まえて「資料の枠組みこうなんですけど、どうすか?」を30秒で聞けばいいだけなはず。「企業に所属して企画とか通したかったらかくあるべし」みたいな固定観念に囚われているのは僕の方で、別におっさんの方はなんとも思っていないので、最善を尽くすべきだったと反省がとんでもない。
そこからは「資料枚数をいかに減らして伝えるべきことを伝えきるか」に注力してほげほげした。ここもバランス感覚が大事。何事もバランスなんだなー。

「自分が考えている枠組みは往々にして相手の大切にしている枠組みではない」っていうのは結構な学びポイントで、人間と一緒に仕事する上での8割の問題はここから生じているのではないか?くらいの気持ちになる。「これこれこうだったらこうなるからこうしたほうがいいに決まってんじゃん」って思っていたとしても、相手の枠組みに寄り添った会話しないとまあだいたい伝わらないのを散々経験した。一方で「相手の枠組みってなんなんだろう?」の部分についてはマジで答えがないので、相手の大切にしているものや仕事に対する姿勢とか、過去の決定とか、配偶者のこととか、至る物事に思考を巡らせて日頃からコミュニケーションしていかないといけない。
ここが僕のJDPで見えてきた根幹にある課題で、僕は相手の枠組み御構い無しで自分の枠組みを話すのでウザいらしい。自分なりに協働を追求する姿勢は持っていたつもりなんだけど、それはあくまでスキルに対する敬意でしかなく、コミュニケーションのインターフェースがトゲトゲしているので触ると痛い。確かに自分は仕事において相手の立場や考え方に配慮することは優先度ひっくいなって思って過ごしていたのだけど、その考え方だと全然ゴールに到達できないので気をつけないといけない。この歳になってそんなこともできないのは本当に情けないことだけど、民度が低いから仕方がない。おかげで他の人よりも他のことに時間を割くことができたのだと前向きに考えたい。反省しているので石と火炎瓶を投げつけるのはやめてほしい。

僕がUXをやっていてものすごく感じたのは、「UIUXで競合優位を確立するのは難しい。であれば二択で、[真似されにくい技術優位を確立する]か[開発からビジネスに染み出した動きをする] ということだ。事業にクリティカルな貢献をするにはまだまだできないと行けないことがあるだろうし、その機会を任されるだけのクレジットもない。クレジットとか政治とか、ダークサイドスキルはあまり好まないけど、「スキルがないからやらないこととスキルがあった上でやらないこと」は天と地ほど違うと思うので、頑張らないといけない。

開発からビジネスに染み出した動きが本当にできたことが、10月時点での自分が想像していなかった成長角度を生み出すのに貢献したと思ってる。ここに関してはひとえに上司のおかげで、上司に恵まれて本当によかったと涙が出るほど感動している。「なんか起案してやってみなよ」っていって1週間後に持って行ってめげずに考えてたら本当に検討させてくれた。

クレジットとか、政治とか、小手先のテクニックを身につけるためにほげほげをするっていうことよりも、商況や事業課題から必要なものを嗅ぎ分けて、その課題に対してクリティカルに振りにいけばホームラン出るなっていう感覚がつかめた。それができたのも日頃からCSCLに対してインプットをして課題認識を深めていたからだと思う。それができたのも、現場の営業さんにすぐ連絡をして課題認識や困っていることを聞ける環境になっていたからで、営業現場の同期に限らず、いたる部署で毎日頑張ってる同期に、サクッと話を聞きに行っても嫌な顔せず教えてくれるから本当に感謝している。そういうフットワークの軽さから解像度の磨き込みができたことはこれからも継続していきたいし、自分も頼られる側になっていきたいと思った。

もちろん、うちの会社にも確かに「ええ、そんな筋悪な企画はそのスピード感で進んで行くのに俺の方はこれっぽっちのスピードしかでないの?」みたいなところに政治力とかクレジット力とかの一面を感じることはあれど、「新人だから」っていう理由でやらせないみたいなことが一切ないところはフラットだし、それも含めて実力不足のところは否めないし、持って行けばみんな真剣にFBしてくれるところはいいところだなって思う。



恥ずかしいエピソードで言えば、営業代理店のパートナーさんにヒアリング行った時に名刺交換で手が震えて「大丈夫ですか」って心配されるみたいな4月の新人みたいなことやらかしたけど、抜刀ネタに続いてまたしてもウケるネタができたとポジシンする。

反省ポイントもいっぱいある。「今の事業環境がこうで、社単or社数の枠組みでいうとこっちが重要で、なぜならこうで、しかもセグメントでいうとリテよりも大手の方が重要で理由はこれこれこういうリプレイスを食らってる、シェアでいってもこっち落とすとしんどいから、こっちに関してほげほげの施策をすることで中長期的なアップセルを見込むのに加え、主戦場がほげほげになったときに売上毀損を起こさないためのリスク管理としても重要なのだ〜〜」と自分の枠組みで話しても大抵理解されないので、論点は切り出して、なるべく簡素化しないとだめ。

また、仕事の難度は関係者の人数とほぼイコールなんじゃないかと思った。
「アプリっていいよね〜」とかいうと「どうしてwebじゃだめなの?」と無邪気な質問をされたり「これってほげほげの値上げでよくない?だとしたら優先度あがらなくない?」とか質問をされると、「(そこに関しては検討済みなんだよな〜)」と思いながら「これについてはこういう風に考えていて・・・」って説明しないといけないのが大変。自分一人で検討をしていくつもの重要な論点に自分なりに構造を捉えて答えを出していくと、その企画において社内で自分が一番詳しい状態になっちゃう。そうすると説明コストに対する精神的な疲弊がとんでもなくなってしまってもどかしくなってうがーってなるから、1つ1つの論点について関係者と目線を合わせながら合議を取っていく方が結果として早いっていう。

そのことに気づいてから仕事進めるのが上手い人を見渡してみると、なるほど確かに定例MTGを設けてそうやって進めてるのねっていうのが解像度高く見えてくる。ぼくはそういう「THE日本が戦争に負けた理由」 みたいな進め方に対して抵抗があって、なんとかうまく進めることはできないかって思っていたのだけど、結局新人が大玉企画をリリースしきるのは北村社長に直談判するとか、自分で作って売っちゃうくらいの裏技を使わない限りまあ無理なんだなっていう肌感を得たので、それはそれとして今後の論点としても磨いていこうと思う。

 

 

プロダクトマネージャーという機会について

ディレクションも現場の開発メンバーに頼りつつも、気合いでなんとかなるだろう。ただ、ゼロからPMをやれと言われたら「ウッ」ってなるのでまだまだ力不足だと思う。

 

 当時の自分はプロダクトマネージャーをやることに対してまだまだ抵抗があったのだけど、今の自分はその機会を取ることを切望していると思う。

 

JDPの結果に関してGMとよもやまをしている中で、「あいだくんってどうしたいんだっけ?」と弊社のよくあるアレがでてきたので、「こうこうしたくて、超えたき人はこういう人たちで、、、だからいまこうしたいんです」みたいなことを話させてもらった。

そのやりとりの中で「あいだくんは高速道路で最高速度を出すよりも、道がないところに自分で道を引いていく新規事業の環境の方が合ってるかもね」というアドバイスをいただいた。

自由と責任は僕の重要なテーマのうちの一つだと思う。限りなく自由であることは、其れ相応の責任を負うことだと思うし、雇用をするということは言い方を悪くすれば人を拘束しているということでもある。自分の自由を拡大していくことに対して欲求があるわけではないが、自分がこういうことをしたい、それに対して人を巻き込む必要があるのだと思うのであれば、その代償としての"責任"は、文言として深く沁みる。

 

思えば僕は権力構造に対する憤りを抱えて生きている。内面に飼っている虎とも龍とも言える、自分でも捉えきれていない存在がいることもわかっているし、希望の国エクソダスや愛と幻想のファシズム、コインロッカーベイビーズという村上龍の炸裂的な思想に触れることで現環境では得られない栄養補給をしているようにも思えてくる。

僕が政治経済学を学ぶことになった要因はマルクス主義思想にあるが、経済成長を一義的に考えているし、自由主義的であると思う。卒論テーマでも取り扱った通り、共産vs資本の対立構造ではなく、マージナルな、理論化されていないなにか新概念的なものが自分の中に構築されていて、そのなにがしかを世の中に実現することに興味関心が寄っている。原初的だが、先鋭的な何かだ。


また、僕がビジネスにおいて重要だと思っていて、しかも自身の課題だと思っているものはスピードだと。そのスピードを高めることに対してある種の焦りのようなものを感じているのだけど、現環境がそのニーズを満たすものであるかでいうとどちらかで言えばそうではなく、広義な運用組織でもあると言える。

 

っていう中、上司からのアドバイスから「確かに今、高速道路を時速180kmで走ってきたとは言え、そろそろ下道に降りてサバンナサバイバルした方がいいんじゃない?」という気持ちが湧いてきた。前々から、「この仕事が終わったらバックオフィスの方か新規の方にいきたいなー」みたいなことは思っていたけど、この仕事の終わりを待った方がいいのか?でいうと答えはNOで、同期や友人が続々と新環境にチャレンジしていく中で、停滞感を味わいたくないし、それ以上の成長角度を実現したかったらアンコンフォートな環境でもがいた方がいいと思った。「きついと思うよ」っていうGMの言葉は正しいのだけど「そんなこと言ってられない」のが本音だ。

結果本当にきつくて、へたってしまうみたいな懸念は確かにあるのかもしれないけど、今の自分にはどうでもいいと思えていることに成長を感じる。

あるいは不満分子には修羅場経験を積ませた方が良いのだろう。だけど、上司の采配に期待することなく、自分から志願したほうが良い。明確な意志と覚悟が相応に必要だと思うからだ。

 
憲兵団で修行を積んでいたとしても、巨人は倒せるようにはならない。ましてや巨人の正体を掴むこともできない。もっと強大な敵が存在していることにも気づけないまま死んでしまうのかもしれない。

調査兵団に行くことは一般的に言って、悪手なのかもしれないし、なんの成果も得られないかもしれないが、 そんなことはどうでも良い。誰かのお膳立てでご飯を食べていくのは性に合わない。少なくとも今はそう思っている。

 

 

「数十億の商品企画なんてやってもお前のやりたいことはできるようにならない」とハッパをかけてくる同期には「おまえも3QのMVPとかで満足してんじゃないの?」と煽り返しておくのだけど、そういうプレッシャーがなんとも心地よい。

 

「あの時想像してなかった角度で成長ができた」こういう心情の連続の中で生きていたい。とりあえず。悔しい思いをしたら「ダチュラ」を唱えてみたらいい。